先日日本口腔インプラント学会の専門医技術向上講習会がありました。
この講習会は次回の専門医の更新までに習得しないといけない必須の講習会であり、朝から夕方までの長時間の講習会でしたがとてもためになりました。今回の講習会は6人の先生の講習がありました。
1.大学病院に来院する長期経過患者の分析
2.インプラント周囲骨吸収(MBL)を予防するためのインプラント治療戦略
3.睡眠時ブラキシズムへの対応
4.長期に安定したインプラント治療を達成するために
~インプラント周囲炎治療における注意点について~
5.広範囲顎骨支持型装置における骨増生とインプラント治療
6.長期的予後の良いインプラント治療を達成するために〜病理的立場からの提案〜
この中で私は、特に2時限目の宗像源博先生の講習会が特にためになりました。宗像先生は私の所属しておりますバイオインテグレーション学会でも以前からお世話になっており、いつ聞いても分かりやすく、そして最新の情報を伝えていただき有意義な時間となっております。
今回の講習はMBL(マージナルボーンロス)と言ってインプラント周囲骨の吸収についてでした。内容としては
1. MBL 発症のTimingと発症速度(mm/year)
2. MBLのリスク因子
宿主因子:Smoking・全身疾患・peri implant phenotype
外科因子:直径・埋入深度・GBR
補綴因子:アバットメント高さ・補綴マージンの設定・エマージェンスアングル
3. MBLと生物学的幅径(Biologic width/ Supracrestal
tissue attachment(骨縁上組織付着))との関係性
について、Caseを解きながら解説していただき、MBLの発症予測と MBL予防のための最適なインプラント治療戦略についてお話ししていだだきとてもためになりました。