「”あご”がガクッと鳴りませんか?」

こんにちは!
歯科衛生士の人見です。

今回はタイトルの通り、顎(あご)がガクッと鳴る方いらっしゃいますか?
もしくは…
・あごが痛む
・口が開けにくい(開かない)
などの症状も同じく、
「顎関節症(がくかんせつしょう)」
という病気の代表的な症状です。

日本人の2人に1人は経験するといわれているほど身近な病気なんですよ!

なりやすい方の特徴としては、
・頬杖をつく
・横向きに寝る(特に毎日同じ方向で寝る)
・歯を食いしばる
・歯ぎしりをする
・歯並びや噛み合わせが悪い

などを日常的に行なってしまっている方です。
楽器を吹いている方もなりやすいです。
(特にリードを使う木管楽器)
私も楽器をやっている期間なりました…

意識して直せる癖もあれば、
就寝中、ストレスなどで無意識に歯を食いしばっていたり歯ぎしりをしている方も多いと思います。
そんな場合、防ぎようがないのでは?
と思うかもしれません。

リスクを全くのゼロ!にする事は難しいかもしれませんが、少しでも予防or改善できるようにご自宅でできるマッサージをご紹介します。

①ほほ骨の下から耳の穴の前にかけての部位に指を2・3本当てます。
歯をグッと噛み締めた時にポコッと出るところです。(両側同時でok!)
②円を描くように、ゆっくり押したりさすったりします。(痛気持ちいい程度)
③5分くらい続けてください。

*湯船に浸かりながらマッサージするのが効果的です!

顎関節の周りにある筋肉をほぐすことが目的なので、温まり血流の良くなる入浴中にリラックスしながら行うのが理想的ですね。

すでに症状が出ていて、
痛みが強い・口が開かないなど気になる場合、お早めにご来院ください!

健康教室

 

こんにちは。

宇都宮市保健センターで行われました健康講座に行きまして、講師としてお話しをさせていただきました。

講座内容は、「知らないとコワイ歯周病と全身疾患の深い関係」というタイトルでした。

参加者の平均年齢は71歳で、約20名の方が私の話に耳を傾けてくださいました。講座の具体的な内容から今回はその第1回目として、「健康寿命を伸ばすためには」と題してお話しさせていただきます。

この画像は1970年代に手塚治虫氏が描いた「男の一生、女の一生」というマンガです。

ここで注目していただきたいのはこの当時の女性は、25歳で結婚していないとオールドミスと言われていたのですね。50歳で老眼でものが見えなく、55歳で歩くのに杖を使い、60歳で歯が抜け落ちて「フガフガ」といった時代だったのですね。

漫画「サザエさん」に出てくる波平さんの年齢設定は54歳だそうです。

では、この頃の1970年の日本人の平均寿命と現在の平均寿命と比較してみましょう。

現在の日本人の平均寿命は男性は81.47歳、女性は87.57歳です。だいぶ平均寿命が延びてきたことが分かります。

ところが健康寿命といって健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる年齢と平均寿命を比較してみましょう。

日本人の健康寿命は男性は72.7歳、女性は75.4歳となっています。このことから男性は8年間、女性は12年間もの間不健康な状態で寿命を迎えることになります。

ですから、寝たきりの状態で何年もベッドの上で生活して、周りの方々のお世話(介護など)になっているのも考えものです。

そこで、若い時のようになんでも自分で行動、生活できる、健康寿命を伸ばすことがとても大切なことです。

ではその健康寿命を伸ばすためにはどうすれば良いのでしょうか?

これは実は裏を返して考えてみましょう。

健康寿命を短くしてしまう要因はフレイルになってしまうことです。

フレイルとは英語で虚弱を意味していて、健康と要介護の間の状態です。

さらにはこのフレイルは3つに分かれます。

①社会的フレイル

②身体的フレイル

③精神的フレイル

フレイルは加齢により生じる身体の変化だけでなく、うつ(鬱)や認知機能の低下などの「精神的な面」、家に閉じこもるなどの「社会的な面」など、さまざまな要因が重なって引き起こされると言われています。ここで注意していただきたいのが、健康→フレイル→要介護になってしまいますが、逆に生活習慣などを改善すると要介護→フレイル→健康にもなるということです。いわゆる可逆的な改善か可能となってきます。ですからフレイルになってもあきらめずに健康を取り戻すよう努力してみましょう。

健康を取り戻すためにはよく栄養を摂ることが最重要になるのではないのでしょうか。

またこのようなデータがあります。

よってむし歯がなく歯周病にもなっていない(あるいは歯科医院にて治療済み)人ほどフレイルにもなりにくく、健康寿命か伸びる傾向にあるのです。

ところで歯を失う原因はなんででしょうか?

上の図でもわかるように歯を失う原因の1位は歯周病です。

ですから普段からよく歯を磨き、お口を清潔に保ち「歯周病」「むし歯」にならないようなケアが大切なのです。そして歯科医院での健診を受けることが重要となります。ご自身でやっていただくセルフケアと健診時に歯科医院でやるプロケアと両方大切になります。

宇都宮市では8020運動の一環として、80歳で20本以上の歯が残っている健康な方を毎年表彰しております。(今年も6月に歯とお口の健康週間)

毎年私の歯科医院から8020達成者を推薦しておりますが、そのような歯の健康な方を見ていると共通点として、毎日よく歩き(散歩など)活動的であり、姿勢がとても良く、更には表情も明るくイキイキとしていて、認知機能がとても高く、はっきりとした発音で会話できるのです。

そして歯科医院での健診も欠かしません。これで歯が健康であれば健康寿命が延びて、充実した生活が楽しめることはご理解いただけたかと思います。

第1回目の私のお話しはこれで終わりとします。

第2回目は「歯周病と糖尿病との関係」についてアップしたいと思いますのでよろしくお願い致します。

 

舌苔

こんにちは、歯科衛生士の小森です!

今日は、口臭の原因となる”舌苔”についてお話しようかと思います。

舌の表面にある凹凸に口腔内の細菌、食べかす、唾液の成分などが溜まったものが”舌苔”です。舌の表面に白っぽく汚れが苔(コケ)のようにみえるものです。

《主な原因》

  ・口内の清掃不足

  ・唾液の分泌液の低下

▶︎▷唾液には最近の増殖を抑えたり汚れや細菌を洗い流したりする働き(抗菌作用・自浄作用)があるため、唾液の循環が少なくなると細菌が増殖しやすくなります。

  ・口呼吸

‪☆今の季節は花粉症の方は鼻づまりで口呼吸になりがちなので気をつけましょう。

  ・ストレスなどによる口腔内乾燥

  ・喫煙

▶︎▷タバコに含まれるタールが粘着性があるため、舌に汚れが付着しやすくなります。ニコチンは唾液の分泌量を減らすため、汚れが付着しやすくなります。

《舌磨きのやり方》

①舌ブラシ(柔らかめの歯ブラシ)を使用して、

奥から手前にゆっくり2、3回程動かします。

ここで注意して頂きたいのは、ブラシを前後に動かさず一定の方向に動かしましょう。

‪☆ 夜寝てる間に細菌の増殖するため、朝の歯磨き時に行うのがオススメです!

‪☆ 1日1回が目安です。舌の表面はとてもデリケートです、また舌にはもともとうっすらと舌苔が付着してるのが正常なので、過度な清掃は逆効果です。

今回は舌についてお話をしました。

舌のケアをすることで、口臭はもちろん、全身疾患、歯周病、むし歯予防にもつながります。

ぜひ皆さん お口の中を綺麗にしましょう〜!!

むし歯の原因

こんちには!

歯科衛生士の大草です。

皆さんはどうしてむし歯になってしまうかご存知ですか?

歯にとってダメなことは漠然とわかるけど、どうしてそれがむし歯につながるのかわからないという疑問にお答えします。

今回はむし歯の原因についてお話しします!

〈むし歯の原因〉

むし歯の原因は実は一つではなく

「細菌(ミュータンス菌)」「糖質」「歯の質」

の3つの要素➕時間の経過が重なった時初めてむし歯が発生します。

 

 

むし歯の3つの原因

①細菌(ミュータンス菌)

むし歯菌であるミュータンス菌は口腔内の汚れプラーク中に沢山存在します。ミュータンス菌は口腔内に定期的に入ってくる砂糖(ブドウ糖)が大好物でそのブドウ糖を餌にして酸を排出します。その酸が歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして歯をもろく、スカスカにしてしまいます。(脱灰)

脱灰が繰り返されると穴が空いてむし歯になってしまうのです。

② 糖質

食べ物に含まれている糖質(特にブドウ糖)は、ミュータンス菌が酸を作る材料に使われます。間食の回数が多い人や、キャンディーやドリンクなど甘いものをよく摂る習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長いため、むし歯になりやすくなります。

甘いものだけでなく、酸性度の高い飲み物や食べ物をよく摂取する方も歯が溶ける回数が多いのでむし歯になりやすいです。 

③歯の質

歯が作られる時の環境の違いなどで個人差がありますが、エナメル質や象牙質の状況(=歯の質)によって、むし歯になりやすい人もいます。特に生えたばかりの乳歯や永久歯は歯の質が未熟で酸にまだ耐性がなくむし歯になりやすいです。歯の質を強化するフッ素塗布や歯の溝を浅くするシーラント等が有効になります。

以上のことから

むし歯はミュータンス菌の細菌感染で起こる細菌感染症です。

むし歯になる原因を理解してしっかり予防していきましょう!

当院では定期健診や歯磨きの指導、高濃度フッ素塗布はもちろんのこと

むし歯になりやすい唾液かどうかみる唾液の検査等も実施しております。

自分たちのセルフケアだけでなく、プロが介入する事によってより歯をより長持ちできますので気軽にご相談ください!!

「歯みがきするタイミングって?」


こんにちは。
歯科衛生士の人見です。

今回は
“歯みがきするタイミング”
についてお話ししようと思います!

というのも、最近知人から
「食事してすぐに歯みがきしないほうがいいって聞いたんだけど、本当のところはどうなの?」
と質問され、疑問に感じている方も多いのでは?と思い記事にしてみました。

正解からお伝えすると、
「食後すぐ」もしくは「食後30分以内」
が最適です。

食後できるだけ早い時間に歯みがきしていただくのがいいですよ!
食事後、時間の経過と共に口の中の細菌が食べカスを酸に変えます。
その酸によって歯の表面が溶け出し、
むし歯のはじまりとなるのです。
早めに細菌や食べカスを歯みがきする事で取り除き、
口の中の酸性の状態をなるべく短くする。
というのがむし歯を予防する上で大事ですね。

最近ちらほら耳にする、
歯みがきは「食後30分経ってから」というのは、
“酸蝕症(さんしょくしょう)”
という酸性の食べ物や炭酸飲料をよく口にすることで、
歯の表面のエナメル質が薄くなったり、
歯が溶けている状態の方に当てはめたものなので、
多くの方の普段の歯みがきとしては、
食後早めの時間にすることをお勧めします。

まだまだ寒い日が続いております。
みなさまお身体お大事にお過ごしください!